こんにちは。YOU太郎です。

私の面白かった体験、勉強になった体験を書いていきます。

YOU太郎の入院体験記〜救急窓口と止血〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

手術後のまさかの出血。

あり得るとは聞いていましたが、あまりの経過の良さに考えてもいませんでした。

 

救急窓口に連絡しましたが、やはり当直医しかおらず、

電話に出た受け付けの方いわく、「自分で止血できませんか?」

 

私、「え?だって喉ですよ?」

 

受け付け「担当医がいないのでどこまで出来るか分かりませんが、出血が止まらないようなら来てみて下さい。」

 

心もとない。。。

しばらくイスに座って様子を見ましたが(横になったら血が出て来るので)やはり止まらず、

朝の5時前くらいに車を運転して、口の中に血を溜めながら病院の救急窓口に向かいました。

 

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早朝で道が空いていたので早く着きました。

受け付けする前にトイレに駆け込んで溜まった血を吐き出し、やっと受け付け。

喋ることで喉が動くのでさらに出血。。。本当に厄介です。。。

 

少しすると診察室に呼ばれましたが、待っていたのは眠たそうな当直医

もちろん専門外なので、どうすれば良いやら困った様子でした。

 

口の中を見てもらましたが、血は止まらないし吐き気はするしでオエオエでした。

 

先生も「ガーゼ突っ込んで直接止血しようか」

 

私、「え?直接ですか?大丈夫なんですか?」

 

先生、「無理があるよな。。。とりあえずうがいを繰り返してみて。うがいで止血できる場合もある。

 

言われた通りうがいをその場で繰り返しました。

その間に担当のY先生に連絡を取ってくれるとのことでした。

 

しばらくうがいをしましたが血は止まりません。。。

Y先生にも連絡がつかないようで、「今はどうにもできないです。Y先生に連絡がついたら電話しますから自宅で待っていてください」

 

私も、どうにも出来ないのは良くわかったので、Y先生に連絡が着くのを待つことにしました。

自宅に帰り大人しく待ちました。

待つこと5時間程度。。。連絡は来ない。。。Y先生と連絡がつかないのかな?

 

日曜日なので救急以外は病院はお休み、もちろん当直以外は医師も看護師もみんな非番です。

でもさすがにこれでは困るので、再度病院に電話しました。

「連絡はを待っているんですがY先生にはまだ連絡つきませんか?」

 

受け付け「先生は今日非番なので・・。連絡はしてみますが・・・。」

 

え?放って置かれたの!?

私もたまらず「とにかく、どうしたら良いんですか!?」

 

受け付け「すぐに連絡をとるのでそのままお待ち下さい!」

待つこと2〜3分ほどで「先生と連絡がついたので今すぐきてください」

 

ホッとしました。これでなんとかしてもらえる。

しかし、本当にタイミング悪いな。。。病院にも先生にももうしわけない。。。

でも出血は嫌だ‼︎

 

病院に着いたら直ぐに処置室に通されて治療開始。

 

Y先生、「出血するかもしれないとは言ったけど・・・言った通りになりましたね・・・ちょっと辛いけど、止血のために傷口を焼くしかない。なんとか頑張って。」

 

私、「ええ?焼くんですか?・・・・分かりました。。。」

 

消毒スプレーと、麻酔の代わりにちょっとだけ口の中が痺れるスプレーをして、

電極の付いた大きなピンセットのような道具で喉の奥を焼いていきます。

 

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かなりしんどいです。。。口を大きく開けたまま喉のキズを焼いて止血。。。

唾液が溜まったらエアスプレーで吹き飛ばしてまた止血。これをしばらく繰り返します。

痛いし、吐き気はするし、涙も鼻水もたくさん出ました。。。本当にひどい目に遭いました。

 

休憩を含めて1時間くらいはかかったでしょうか。。。やっと止血が終わりました。。。

Y先生いわく、「もう大丈夫です。食事も柔らかいものなら食べても良いし、大学病院には説明をしておくので予定どうりステロイド治療を開始してください」

 

かなり辛かったけど、さすが専門医。

躊躇なくキズを焼いてキッチリ止血してくれました。

 

「お休みの日にタイミング悪くてすみませんでした。ありがとうございました。」

先生にしっかりお礼を言って帰りました。。。。

本当にホッと安心しましたが。もう二度とイヤです。。。

 

こうして、ドタバタで大学病院でのステロイド治療開始の日を迎えるのでした。。。

 

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YOU太郎の入院体験記〜禁煙と安静と出血と〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

「IgA腎症」治療の第一関門、扁桃摘出手術が一応無事に終わりました。

経過自体は順調ですが、無理をすると傷口が開いて出血してしまうことがあるので、

しばらくは自宅での安静が必要です。

 

実は私、20年来の愛煙家で、手術をすると決まったときもタバコを吸っていました。

1日一箱ペースで、何度か禁煙も試みましたがダメでした。。。

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でも、この度の扁桃摘出手術にあたり、担当のY先生から

「タバコで喉が傷んでいる状態だと手術もやりにくいし、術後のキズの治りが遅くなります。」

「タバコ吸う人は痰が溜まりやすく、喉が痛くて吐き出せないしで術後に苦しむことにもなるよ?」

 

これは怖い!もうタバコ吸ってる理由がない!

なにより、「IgA腎症」が疑われている時点でタバコはNGですけどね。。。

 

いい機会だ、いつかは止めなきゃって思っていた。

ここでキッパリ止めよう!

 

とは言っても実際やめたのは手術の2週間前ですが、

術後は痛みと違和感で、「タバコ吸うなんてありえない‼︎」状態になり、現在は全くタバコが要らなくなりました。。。

 

安静と言っても、散歩程度の運動や短時間の車の運転はOK。

ちょっとしたお出かけや買い物もできます。

 

入浴はOKですが、血圧の変動で出血を起こしてはいけないので熱いお風呂はNGです。

私は「安静期間が短すぎる」とのキライがあったので、大事をとってシャワー浴しかしませんでした。

 

経過は順調でした。

まだお粥ですが普通に食事ができ、遊びには行けませんが普通の休日のような日々を過ごして居ました。

心配していた出血もなく、間も無く始まる大学病院での入院治療の準備を始めていました。

 

大学病院への入院日が2日後に迫ったある日。

必要な買い物や退屈しのぎ対策は準備をすませていました。

あとはしばらく乗れないバイクの整備をしておこう。。。

 

バッテリー充電用のコードを取り付けて、乗れない間の充電の準備をしました。

それから車体とドライブチェーンやスプロケット(チェーンを回す歯車)をきれいに洗い、オイルをさしました。

 

天気の良い、ちょっと暑いくらいの日でした。

さてと。。。

普通はここから、車体に残った水分を飛ばして、且つオイルをチェーンに馴染ませるために、バイクを軽く走らせます。

 

経過も良いし、少しだけなら車の運転と変わらないか。。。。

天気の良い昼下がりに、まだちょっと冷たい風を切って近所を走らせました。

手術前以来のバイク。。。気持ちよかったです。

(またこのバイクについてもブログを書こうと思います。興味のある方は見てやってください。)

 

またしばらく乗れないけど、全部終わったらゆっくりツーリングしたいな。。。

そう思いながらその日は眠りました。。。。

 

ふと、夜中に目をさましました。

ん?ヨダレが出てる。。。じゃなくて血だ⁉︎

 

急いで洗面所に行って吐き出すと、真っ赤な血。。。どんどん出て来ます。

そんな・・・ここに来て傷が開いたのか??何がいけなかったんだ?

 

明後日から大学病院なのに、ステロイド治療には入れない。

何より、血がとまらないよ。。。当然私もパニック。

 

以前、Y先生から

「術後一週間から10日くらいは急に出血を起こす可能性があるから、何があったら病院に連絡して」

と言われていました。

 

ただ、この時は夜中の3時半、しかも日曜日の未明です。。。

とにかく、同じ総合病院の救急窓口に連絡を入れて車に乗り込んで病院にはしりました。。。

 

次回に続きます。。。

 

 

YOU太郎の入院体験記〜扁桃腺摘出手術〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

総合病院に着いたのは午後2時前。

自宅でお昼ご飯を食べて行きました。

 

日程はこんな感じです。

 

▼初日:午後2時に入院手続き→病室に案内されて、身長・体重・血圧の測定と採血。

担当医(Y先生)より手術の説明➕麻酔科の担当から麻酔の説明を受ける。夜9時以降は断食。

 

▼二日目:手術日当日。朝起き抜けから点滴開始。手術室に運ばれ麻酔、そして手術。

午前中には終了し病室へ。この日は終日断食で点滴のみ。

 

▼三日目:朝から食事(流動食)が出る。食べれるかどうかは喉の調子次第。

痛み止めと抗生剤と止血剤の点滴を受け、消毒と診察。

 

▼四日目:三日目と同じ。

 

▼五日目:四日目と同じだが、食事に少しだけ固形物が出てくる。シャワーを浴びることができる。

 

▼六日目:特に出血もなく、食事(お粥など)もでき、経過が順調なら退院。

私はここで退院し、自宅での安静に入りました。

 

入院日初日の晩御飯は普通食でした。でも、そこは病院食。

物足らないし、午後9時以降からは水分しか取れず、翌日の手術日は終日断食です。

 

午後6時に夕食を食べたあと、こっそり病院を抜け出して歩いて10分くらいのコンビニに行きました。

お菓子と飲み物を買い、その隣の本屋さんで雑誌と小説を買って、急いで病室に戻りました。

そして、午後9時ギリギリまで飲み食いしました。

 

入院前は仕事や休職にさいしての引き継ぎでバタバタだったので、「非常食」「暇つぶし」の道具の準備ができませんでした。。。

 

そして、午後9時以降は看護士さんから渡された補水液500mlを飲みきって寝ました。

 

 

手術当日の朝が来ました。

起き抜けに顔を洗って手術着に着替えると、すぐに点滴がはじまりました。

何の点滴かはよくわかりませんが、麻酔に関係していると思いました。。。

 

点滴を開始して1時間後くらいに、車椅子に乗せられて手術室へ移動しました。

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初めての手術室、初めての手術台、初めての全身麻酔に手術でしたが、なんだか怖くもなく、淡々とされるがままで、まるで他人事のような感覚でした。

 

心電図の端子がとりつけられ、人工呼吸器が準備され、点滴の中継部から麻酔の導入剤の投与がはじまりました。

 

「人工呼吸器までつかうのか?大袈裟だな」って私も思いましたが、

全身麻酔をしている間に肺活量が低下し、呼吸困難になる恐れがあることから、人工呼吸器を気管にまで挿し込んで手術を行うのです。

 

Y先生が私の顔をのぞきこんで、「次に名前を呼ばれて目をさましたら、そのときはもう手術が終わったときですからね」

 

私は「はい・・・」と答えて、準備に取り掛かっている手術スタッフさん達をぼーっと眺めていました・・・。

 

「・・・太郎さん、YOU太郎さん。」とY先生の声

あれ・・・まさか、もう終わり?いつの間に?

 

意識を取り戻した私にY先生が「もう息できるよ?」

でも、人工呼吸器が気管に入ったまま➕のどに痰だか、唾液だかがたくさんたまっている➕当然術後ののどは腫れている。。。で

 

い、息ができねー。。。

 

ベッドを右手でパンパン叩いて「呼吸困難」をアピールすると呼吸器が外されました。

でもまだ気道がつまっていて、体を横に向けることでようやく痰と唾液が出て、息をすることができました。

 

うわー、喉の違和感が半端無い。

麻酔がまだ効いているおかげで、まだこの時は痛みは感じませんでした。

でもこの違和感のために、何かを飲み込んだり、喋ったりと、とにかく喉を動かすことができませんでしたし、また、動かしてはいけませんでした。

 

このあとベッドに移されて病室に運ばれました。

痛み止めと止血剤と抗生剤の投与を受けながらしばらく過ごします。

 

唾液がたくさん出てきましたが、飲み込めないのでティッシュをたくさん入れたゴミ袋に吐き続けました。

寝る時もあおむけになると喉の腫れと唾液で息ができないし、横に向くとよだれが出てくるし、当然痛みは出てくるし・・・

 

「これは辛い・・・。腕とか足を手術しても辛いんだろうけど、喉は本当にやりにくい」

 

手術の後はこんな感じだったので、暇ではあったのですが、せっかく買った小説も、スマホのゲームも全く楽しめませんでした。

 

この辛さは数日でマシになっていくのですが、「なんかひどい目にあってるな・・・」というのが当時の正直な感想でした。。。

 

術後はしばらくうまく喋れないし、無理して喋ることは避けないといけません。

ここで用意していたホワイトボードがとっても役に立ちました。。。

見舞いに来た家族や看護士さんと話すのに不便しませんでした。

 

手術の次の日の朝から流動食が出ます。重湯(お粥の上澄み液みたいなもの)と具なし味噌汁です。

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ご馳走ではないですが、口から物が食べられるのは本当にありがたいことだし、術後の経過を良くするために「食べなきゃいけない」と口をつけました。

 

飲み込む時に「えいや!」と気合を入れないといけないくらいに喉が痛い。。。

ご飯は本当にありがたいですが、毎回の食事が一仕事でした。

 

そんな日が三日くらい続き、重湯がお粥に変わり、味噌汁に豆腐や具が入りだし

何かを飲み込む時以外は、喉の痛みがマシになってきました。

 

そして、入浴もできるようになり、入院から六日目に退院が決まりました。

 

余談ですが。。。

私が入院していた病室は4人部屋で結構きれいなところでしたが、そこは田舎の総合病院。

腎炎や扁桃腺手術の患者は私だけで、おそらく同室の患者の病気はバラバラ。。。

他に3人の患者さんがいましたが、正体を無くした爺さまばかりで大変でした。。。

 

夜中にベッドから落ちたり、よくわからないことを大きな声で喋ったり。トイレと間違えて、夜中に私のベッドまで来たり。。。。

ある意味退屈しませんでしたが、そのたびにナースコールで助けを求めました。。。

疲れました。。。

 

一週間足らずの入院でしたが、私にとっては人生の大きなイベントの一つでした。

ここから自宅での安静期間に入ります。

退院したとはいっても極力動くことや喋ることはせず、向こう一週間はお粥生活です

そして、まだ喉は痛いです。

 

そんな安静期間を過ごしながら、次は大学病院でステロイドの治療をするための準備を進めていくのでした。。。。

 

次回に続きます。。。

 

YOU太郎の入院体験記〜準備編〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

かくして、「IgA腎症」の治療のため、扁桃腺摘出手術とステロイド治療を行うことになりました。

 

ただし、直ぐに始められるわけではありません。

 

先ずは耳鼻科の診察を受け、いつ扁桃腺の手術をするのかを決めることからはじめます。

 

そしてその前に、「IgA腎症は指定難病」なので、本格的な治療を開始する前に「指定難病受給者証」の申請をしなくてはなりません。

 

この申請方法としては、「C型肝炎」の回でご紹介した受給者証同様の手続きをとります。

youtaro-bbm.hatenablog.com

 

仕事も年末年始や新年度にさしかかり、直ぐには休めません。

なのでこの間に受給者証の申請をして、仕事をしながら証書の交付を待ちます。

 

そして、年始のバタバタが収まる頃に証書が届き、耳鼻科の診察を受けました。

担当医兼、執刀医は若い女医さんでした^_^

女医のY先生から扁桃腺摘出手術の説明をうけました。

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図の⭕️で囲った部分を手術でキレイに取り除きます。

これによって、声が変わってしまうこともあるそうです。

 

因みに私はほとんど声が変わることはありませんでした。

 

入院期間は約一週間です。入院してその翌日の朝に手術です。

その後、4日間ほど病室で過ごして、出血がなければ退院して自宅で10日ほどの安静を取るようです。

 

子供なら局所麻酔と簡単な処置で済むようなのですが、私のような41歳にもなる大人の場合は全身麻酔での手術が必要なようです。

 

手術直後はやはり痛みが出たり、ご飯がのどを通らなかったり、しゃべれなかったり、出血があったりするようです。

 

全身麻酔と手術に先立って、体が全身麻酔と手術に耐えうるか検査を受けます。

検査項目はレントゲン、心電図、呼吸器(肺活量)測定くらいだったと思います。

この検査で、身体上の問題がなければ、入院・手術の日取りを決めます。

 

今回は手術の後に、大学病院に再度入院してのステロイド治療も控えているので、

耳鼻科・腎臓内科双方での日程を確認しながら、それぞれの日取りを決める必要がありあました。

 

腎臓内科のO先生は、

扁桃腺の手術後2週間くらいステロイドの治療を始めても大丈夫です。ちょうど2週間後に大学病院に入院できるように予約をしておきます。」

 

耳鼻科のY先生は、「え?そんなに早くステロイド治療を??」

 

私、「はい・・・O先生が問題ないって・・・・。」

 

Y先生「ああ、O先生がそう言われるなら大丈夫だと思うけど・・・・普通は術後3週間くらいはあけたほうが・・・・」

 

私、「えええ? 2週間じゃないんですか?」

 

Y先生、「うーん。たまに術後ちょうど2週間くらいで出血起こすことがあるけど・・・まあ大丈夫でしょう・・・・たぶん。

 

ひどく不安にかられましたが、もうあとはお医者さんに任せるしかありません。

 

やっとすべての治療計画と日程がきまり、会社への報告と休職届けを済ませました。

 

実は、今回が人生初の全身麻酔と手術だったので、怖いやらちょっと楽しみやらでひどく変な気分でした。

 

仕事の繁忙期を終えて、やっと迎えた入院日当日、

ボストンバックに着替えと洗面用具を入れ、百均で買った筆談用のホワイトボードを携えて、

総合病院の入院支援センターの自動ドアをくぐったのでした。。。。。

 

次回につづきます。

 

 

YOU太郎の入院体験記〜病気と入院と心の変化〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。

 

ここまでIgA腎症やC型肝炎のことや扁桃腺手術や入院が必要になったことを時間的な流れに沿って書いてきました。

 

今回は少しソフト面(精神面)についても触れようと思います。

 

「私の場合はこんな感じの心境だった」ということを極力客観的にご紹介したいと思います。

 

私も、これを読んでくれているあなたも、腎臓や肝臓だけでなくがあります。

だから、検査や治療の様子同様に心の様子も参考になればと思います。

 

実際病気になって手術や一ヶ月を超えるような入院が必要になると、

体のこともさることながら、仕事や生活のことなども当然影響するわけで、決して心の中は平常というわけではありません。

 

当時、私は会社でとある部署の管理職を任されておりました。

中間管理職ではありますが、営業方針から営業成績から人員管理など、かなり本気でやっていました。

 

私は、「自分がいないと会社が回らない。予算も達成できない。今抜けるわけにはいかない。」と強く思っていました。

 

きっと誰しもそう思ってしまうし、そう思っていたいのです。。。

 

実際、それまでの方針も成績も社内で一応の評価はされており、仕事もプライベートも楽しかったので、なんと言われても入院する気なんてありませんでした。

 

入院なんてとんでもない。。。特に今は大事な時だ、絶対に嫌だ。。。

 

ただ、どんなことにも「終わり」はやって来ます。

勢いよく回っているコマも、やがて回転力が小さくなって、傾いて止まってしまいます。

 

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私も、今回の腎生検の前後と時期を同じくして、少しずつ調子が狂い始めました。

部下も思うように動かず、成績も振るわず、社内での風当たりも少々強くなりはじめました。

 

検査入院から復帰して直後、一つのプロジェクトと一つのイベントの責任者として、退院早々新幹線に乗り込んで打ち合わせに走りました。

 

仕事は不調、でも新たな仕事が増えていく、なんとか頑張らないと。。。

でも、こんな時は何をやっても悪くなる一方。。。

思うようにいかないと、部下や他人のせいにし始めます。

「なんでみんなこんなに無能なんだ??役立たずばかりだ・・・。」

 

だいたいこういう時って、実は自分が無能で、自分が役立たずになってしまっているのです。。。

そして自分でもそれに気づき始めました。。。

 

これって結構メンタル的にきついです。でも、そう考えてみると、いろんなつじつまが合うのです。

 

馬鹿正直と言われても仕方ないですが、この役職を与えられた時に決めたことがありました。

「精一杯やろう。精一杯やって、もし自分にリーダーとしての力がないと判断したら潔く降りて能力のある人と喜んで交代しよう。だから悔いが残らないように頑張ろう」と思っていました。

 

できない人間がいつまでも肩書きにしがみついているのはただ迷惑なだけです。。。

自分が部下であってもそんな上司は嫌です。

 

いつかは私の役目も終わるときが来るのです。しかも、このタイミングで「lgA腎症」の再発・・・。

ちょうど良いといえば、本当にちょうど良いタイミングです。

 

そして、「頑張って仕事をしてきた」とは言っても、それで得られた結果が「入院」であったり、「仕事の不振」です。

どんなに苦労をして頑張っても、悪い結果を招いたのであれば、それは間違ったことをしていただけのはなしです。 

勝手に苦労してさらなる苦労を生むのは、ただただ自分が不幸で愚かなだけです。 

 

ここで、リセットしよう。

この機会に自分やこれからのことを見つめ直そう。。。

 

もちろん、会社としても不振とはいえ責任者(リーダー)が6週間も休むのですから穏やかじゃありません。

休職扱いにしてもらえましたが、当然降格の可能性も示唆されました。

私も「それは理解しています。」とはっきり答えました。

 

いまの立場を失うだろうけど、悪くしたら仕事を失うかもしれないけど(やりづらくなって)もともと爺さんになるまでできるもんじゃないし、そのつもりもない。。。

不祥事やとんでもないミスをしたわけでもないし、

いつかは今の立場を部下に譲り、今の仕事も終える時が来るのだから、終わり方としては残念ではあるけど悪くはないか。。。

 

なにより、出番が終わった役者はさっさと舞台袖に引っ込んだほうが格好がいい。

いつまでも舞台上に居座るのは無粋でマヌケで邪魔でしかない。。。

 

もちろん心底納得できた訳じゃありません。

仕方ないと分かっていても、自分の役目が終わったことを受け入れるかどうかのはなしですから。。。

でも、そう思うようにすると、不思議と入院治療に前向きになれました。

 

自分がいなくなった時、他がどう動くか?自分がいなくなることで何かが変わるか?

これにも興味がありました。

正直、「もう知らん!休んでやれ!少しは有り難みがわかるやろ!」って気持ちもあったんですけどね。。。

 

体と自分の人生を治療しよう。。。神のお告げだと思って。。。

こうして、嫌で怖くて仕方ない扁桃腺手術と、苦い思い出の残る腎炎の治療に向かうのでした。 

 

次回に続きます。。。

 

 

YOU太郎の入院体験記「IgA腎症は指定難病です。」

こんにちは、YOU太郎です。

 

約一週間の検査入院が終わり、普段の生活に戻りました。

あとは、8割がた分かりきった検査結果を待つばかりです。。。

 

職場は有給休暇と公休を組み合わせての休みを取っていました。

みんなソコソコ心配してくれていたようで、

 

同僚Aさん、「体、もう大丈夫なんですか?良くなりました?」

私、「いや・・・検査入院だから、大丈夫かどうかはこれから分かるんだ。。。」

 

先輩Bさん、「知らんかったからびっくりしたよ。で?もう大丈夫なの?」

私、「検査入院ですから・・あとは結果まちです。」

 

上司Cさん、「おう!もう大丈夫なんか?」

私、「えーと、はい。もうすっかり大丈夫です。。。」

 

もう面倒くさいです。。。。

 

そして、検査入院から二週間後、運命の日がやってきました。

 

検査結果は自宅から近い「田舎の総合病院」で聞くことができました。

 

病院の待合で「YOU太郎さん、内科5診へお入り下さい」とアナウンス。

とうとう来たか。。。。

 

腎臓内科の診察室に入り、検査結果を聞きます。

案の定「IgA腎症」の診断が下りました。。。再発です。

 

O先生からの治療内容の説明が始まりました。

先ず、「扁桃腺」を手術で取ります。

手術に必要な入院期間が約一週間、術後の安静期間が7日〜10日程度。手術はこの総合病院で行います。

その後また大学病院に入院して約3週間のステロイド投薬治療を行います。

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20年前は4週間とか、5週間かけてひたすらプレドニンステロイド)を服薬しながら、尿検査+血液検査をしましたが、最近では扁桃腺も関わりがあるとして、除去手術+ステロイド治療のセットがメジャーのようです。

 

扁桃腺によって免疫(IgA)が生み出され、この免疫が暴走して腎臓の組織を傷つけるようなのです。

この原因たる扁桃腺を取り除いた上で、暴走している免疫をステロイドで沈めていくのです。

 

ここで、O先生いわく、「2016年からIgA腎症は難病指定されてます。受給者証の申請をすれば、本当に安く治療を受けられます。」

 

これには驚きましたが、同時に助かりました。

 

入院治療費が安く済むことと、今回はIgA腎症の治療の一環で「扁桃腺摘出」のための手術+入院もしなくてはいけないのですが、「一環」であれば同じく費用が減額されるのです。

 

本当に安いです。

 

更に退院後の通院費や薬代も対象になります。

 

私が21歳の時はこの難病指定が無く、

退院後も毎月2万円の薬代に加えて通院費を約一年間支払っていました。

 

当時私は学生で、大学に行きながら、アルバイトしながらこの治療費を払っており、学生生活を続けることが困難になり、大学を中退したのでした。。。

 

本当に苦い思い出です。。。

 

 まあ、昔のことはともかく、

ここで通算6週間程度の入院治療期間が必要になるわけです。

 

3連休を取るのも難しいのに・・・会社がOK出すかな・・・?

 

O先生は「治療の開始は2〜3ヶ月後でも良いし、扁桃腺摘出とステロイド治療の間も数ヶ月あけても良い。」と、こちらの都合も理解して教えてくれました。

 

ま、どっちにしても仕事に大穴あけるんだから扁桃腺もステロイド治療も続けて一気に終わらせよう。

職場の席が無くなるかもしれんが、病気が悪化して入院になったら同じことか、それ以上に不幸だな。。。

 

ここまで来たらもう仕方ない。。。

 

腎生検の結果が出てから約4ヶ月後、会社を休職して入院治療を開始したのでした。

次回につづきます。

 

プレドニンステロイド薬)の参考リンク

www.rad-ar.or.jp

 

YOU太郎の入院体験記〜20年ぶりの(検査)入院〜

こんにちは、YOU太郎です。

 

かくして、約20年ぶり(正確には19年)に大学病院にやってきました。

 

20年前も大きな病院でしたが、新病棟が建て増ししてあり、さらに巨大になってました。

 

以前は確か6人部屋で約2ヶ月を過ごしたのですが、今回は新病棟の綺麗な部屋で、4人部屋でした。

 

一週間足らずの入院ですが、日程は以下の通りです。

 

▼入院日当日→入院手続き、身長・体重・血圧測定、採血・・・終了

 

▼入院二日目→レントゲン、心電図、エコー検査、その他検査。。。腎生検の練習と腎組織採取の位置決めマーキング。。。そして断食

 

▼入院三日目→朝ごはん抜きで、ほぼ起き抜けから腎生検本番。。。。お昼にご飯がやっとたべれる。。。でも仰向けのまま動けずに一晩過ごす。

 

▼入院四日目→エコー検査で出血がなければ体を横に向けることができる。。。

 

▼入院五日目→立って歩いても良い(階段はしばらくの間NG)。。。

 

▼入院六日目→問題無ければ退院。。。私はこのタイミングで退院しました。

 

けっこうスケジュールが詰まっていたので退屈する時間もそんなにはないのですが、

私はタブレットを持って行って、動画やネットを見ながら暇をつぶしていました。

 

20年前の看護士さんはいわゆる「看護婦さん」。

若くて綺麗な看護婦さんが多くて、そこだけはとても楽しかったです。

 

でも今回の担当看護士はゴリゴリの男性看護士で初日からテンションガタ落ち。

 

採血の仕方も豪快で、通常は試験容器ごとに少しづつ採血をするのですが、

「本数が多いからまとめて抜きましょう!」と、デッカい注射器で一気に血を抜かれ、倒れるかと思いました。。。

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気になるご飯ですが。。。やはり病院食で、塩分も糖分も控えめ。。。

でも量的には多くはないけど少ないわけでもありませんでした。

 

普段は好き勝手に好き勝手なものを食べていたのでちょっと新鮮で、けっこうおいしかったです。

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そして、メインイベントの腎生検。

先ず、前術の通り前日の昼ごはんを最後に断食で、朝ごはんも抜きです。

私の場合は本番当日の朝8:30くらいから点滴が始まったように記憶しております。

車椅子で処置室まで運ばれ、診台に先ず、仰向けに寝かされます。

 

次に、尿道に管を入れられます。。。術後しばらくは寝たまま動けないからです。

断食するのも排便時に力むと出血するので、腸の中を空にするためのようです。

 

この尿道への管の挿入がとっても痛い。。。そして管が膀胱内に到達すると、管の先端に付いた風船を膨らませて抜けないように固定します。

すごい違和感です。。。

 

次にうつぶせにされて、肩への筋肉注射と背中への注射。。。おそらく、局所麻酔と筋肉を緩める薬かと思いますが、これも結構な痛みでした。

 

そして、カテーテルを腎臓めがけて刺し込むのでした。。。

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この時点で麻酔が効いているのでカテーテルの挿入時には痛みや感覚はないのですが、私の場合は「ぐいっ」と何かが背中に差し込まれるのを感じて、足が「ぴくっ」となりました。。。

 

「あ、ごめん!今の痛かった?」と処置担当の先生。。。

 

私もびっくりはしましたが、痛みはなかったので「大丈夫です」とそのまま続行。

 

「はい、息止めて。」・・・パチン!

「はい、もう一回息止めて」・・・パチン!

背中のほうで音がしていますが、特殊な器具で瞬間的に組織を採取しているようです。

もちろん私からは見えません。。。

 

腎組織採取直後になぜかショック状態になってしまいましたが、すぐに薬を投与してもらい、すぐに平気になりました。。。いやぁ、びっくりしました。。。

 

そのあと背中の穴をしばらくの間力いっぱい圧迫止血してもらいました。

担当の先生いわく、「きれいな腎臓だったんで、太めの針でちょっと多めに採らせてもらいました!」

 

そんなオプションいらんわい!!

 

圧迫が終わると、すぐよこに用意してあったベッドに、5〜6人がかりで、

「いっせーのーで!」で、そのまま仰向けに寝かされ、そのまま病室へ。。。

ここまでで、トータル2時間くらいだったと思います。。。

 

エコノミークラス症候群にならないように足にマッサージ機をつけられて、そのまま半日寝返りも打てません。

 

もちろん、おしっこは管から出すのですが。。。すごい違和感です。

動けるようになって、管を外すときも、これまた痛いです。

 

腎生検のあと、やっとお昼ご飯(おにぎり)が食べれます。寝たまま食べます。

 

20年前は食欲をなくしてしまい食べれませんでしたが、今回は空腹感が勝って一気に完食しました。

 

余談ですが。。。今回の検査入院。主治医も看護師も処置担当の医師も男ばっかり!

20年前は全員女性でした。女医さんに看護婦さん。。。そりゃ検査も頑張りました!

 

昔は良かった。。。。なんだかいま思い出すと懐かしいです。

こんな感じで、人生で2回目の腎生検を終えたのでした。。。

 

腎生検に持って行ったほうがいいものです↓

 

 

腎生検参考リンク

www.twmu.ac.jp

エコノミー症候群参考リンク

エコノミークラス症候群(旅行者血栓症)を予防しよう|大塚製薬