YOU太郎の働き方改革〜成果と表彰とまぐれと〜
こんにちは、YOU太郎です。
前回はコンサルタントのことをグチグチと書きました・・・。
もちろんコンサルティング会社は自社の利益追求だけを行っている訳ではありません。
なぜなら、「日並研究所のやり方で売り上げが伸びた」という実績が欲しいからです。
なのでコンサルタントは担当している会社の業績をなんとか上げようと行動するのです。
「日並研究所」が提唱する営業手法は独自で開発したものももちろんありますが、いろいろな企業を支援する上でその会社が実際に成果を上げてきた手法を他の会社でも再現できるようにアレンジしたものを「ノウハウ商品」として提供しているのです。
そして同時に実際の会社支援をしながらそのノウハウの「トライアンドエラー」をおこない、さらに分析やデータ収集を行っています。
なので、「試してみる価値のありそうな物事」の提供を通して正解を探し、それによって成果が生まれたら自社の実績として他社にも売り込むということです。
これがこの「日並研究所」の生産システムであり、「双方利益のように見える」ところがよくできているなあと感心します。
日並研究所では支援先の会社を集めて、実績が大きく向上した企業やその営業所、大きな成果を上げた企業やその営業所を表彰するイベントを行っていました。
表彰されることによって「日並研究所と仕事をして良かった」という実感の植付けと、「日並研究所の手法で実際に成果を上げた証明」を多くの会員企業の前で行うのです。
これもうまいと思いました。
私も北町営業所時代に一度表彰されたことがありました。
それはコンサルタントから提供された使いにくいノウハウを鵜呑みにしなかったことが功を奏したことと、たまたま需要が多かったことの外的要因の影響でもありますが、実績が大幅に伸びたことが評価されました。
原因はともかく実績が伸びたことは喜ばしく、私や部下のがんばりが報われ評価されたことは誇りに思います。
美山営業所に着任後もこのコンサルティングは続きました。
当時のメインは「所長は現場での顧客対応をせず、営業目標の進捗管理と何をすべきかの行動決定をして現場に落とす」でした・・・。
私の使命は実績を上げることです。美山営業所を朝の営業準備や朝礼から作り直し、錆び付いてしまった「営業力のエンジン」を力ずくで回さないといけません。
実際に現場に入って部下と同じ目線でやり方を見せながら、売り上げを急上昇させて営業所全体の仕事への意識レベルを安定させる。
この土台作りがないとそもそもなにも始められません。
美山営業所の所員も日並研究所のノウハウの浸透性の悪さや使い勝手の悪さを知っていますから、今さらコンサルタントの言うことを聞いてられません。
・朝の掃除はみんなでやる。
・朝礼は決まった内容を毎日ちゃんとやる。
・営業中は全員でその日の営業目標を追って、進捗を共有し鼓舞する。
・使用している書式やツールを使いやすいものに新しく作り直し、営業所を整理し余計なものはすべて捨てる。
・営業が終わったら軽くコミュニケーションをとりながら何気に振り返りをさせる。
・終業作業や片付けが済んだら速攻で帰宅させ、休みの日は一切部下と関わらない。
以上の取り組みでなんとか美山営業所の前半期のおよそ倍の実績を出すことができました。
この時にコンサルタントから「なぜここまで実績を伸ばせたのですか?」との質問を受けましたが「データ収集も原因の追究もできていないので分からないです。ビギナーズラック(まぐれ)ですかね?」とだけ答えました。
半分皮肉ってやったのもありますが、その時の私はやはり「諸行無常」「色即是空」を考え方や行動言動の根幹にしていました。
だから自分の行動がたまたまはまっただけで、これがずっと通用するとは思っていませんでした。
一度自分の席を失った経験から慢心も奢りもなく、あまり不安にもならない。
人生のヒントはどこに落ちているか分からないもんですね。
次回につづきます。